2014年度理事長所信


第40代理事長 藤田 環

一般社団法人可児青年会議所 第40代理事長

藤田 環


はじめに
 義務とは…自己の立場に応じてしなければならないこと。
      人が自己の好悪にかかわりなくなすべきこと、またなすべからざること。
 責任とは…人が引き受けてなすべき任務。
      政治・道徳・法律などの観点から非難されるべき責・科。
 矜持とは…自分の能力を信じていだく誇り。
      自負。プライド。
 
 日本は、私たちの生まれた1970年代、1980年代と比べますと、高度技術の発展によって物質的には恵まれた国になりました。しかし、便利で豊かになった反面、何か大切なものをなくしてしまっていると感じるのは私だけでしょうか。
 価値観が多様化し、経済的な価値の過大評価が起こり、あるいは、今が楽しければよいといった刹那的な行動や、「公」の意識が希薄になり自己の利益のみに関心が収斂する人たち。激しくなる競争社会、管理社会の中、景気の低迷もあり、心のゆとりをなくしている人たち。いわゆるモンスタークレーマーやモンスターペアレント等と言われる個人主義を誤って認識した、権利ばかりを主張し、義務を果たさない人たち。
 近年、我が国で社会問題となっている多くの事象はこういった心の問題に帰結するものが少なくありません。
 私たち青年会議所は明るい豊かな社会の実現を目指し活動をしております。私は、明るい豊かな社会とは、物の豊かさばかりでなく心の豊かさを求め、個人が最大限に尊重されながらも、同時に、公共心にあふれた安心感や安定感のある、そして、いきいきとした、活力にあふれた創造性豊かな社会であると考えます。
 東日本大震災という未曽有の大災害にあいながらも礼節を重んじ、他を慮る心を示した人々に世界各国から賛辞の声があがったように、私たちも過去から誇るべき道徳心・精神性を引き継いでおります。私たち自身はもとより、この地域の人たちが責任と義務を果たすことができ、矜持をもつことができれば、真に明るい豊かな社会になったと言えるのではないでしょうか。
 そこで、本年度は私たちの地域、そして私たち自身に責任と矜持を持ち、地域を、人々の心をより豊かにすべく、以下の取組みを行ってまいります。

会員の拡大こそ最大のJC運動である!!
 1949年、戦後の荒廃の中、経済再建の使命に燃え「新日本の再建は我々青年の仕事である。」として青年会議所運動は始まりました。私たち可児青年会議所も1975年11月「緑豊かな可児に在住する青年が相集い時代の担い手として様々に変化する社会の発展の中で、社会的責任を自覚し明るい豊かな社会の実現を目指す」として創設されました。
 それ以後、このように長きに渡り活動を続けて来ることができているのも、各時代におけるいわゆる責任世代と呼ばれる20歳から40歳までの青年が、常に地域のことを想い、学び得たことを行動で示し地域社会へ還元し続けてこられたからです。
 それゆえに、地域のことを想い、青年会議所の基盤となる、私たちと志を同じくする責任と矜持をもった心豊かな青年を一人でも多くすることが最大のJC運動であると確信しております。
2013年度、会員拡大を最重要課題に掲げた竹本理事長の強力なリーダーシップのもと多くの同志が入会し、岐阜ブロック協議会の会員拡大アワード入会者部門におきまして最優秀賞の栄冠に輝きました。魅力ある事業、例会を行えば自然と入会者が増えるということは理想ではありますが、現実はそう簡単ではなく地道な活動が必要となります。しかし、熱くなった会員拡大の熱をここで冷ましてしまうわけにはいきません。会員拡大こそ最大のJC運動であることを胸にメンバー一丸となって会員の拡大を行います。

道徳的価値観の形成!!
 現在の若者や子どもたちには、他を慮る心、他者に迷惑をかけないという気持ち、人を尊重する心が低下しているとの指摘がなされています。また、「自尊心」が低く将来への夢を描くことができないという指摘もあります。
これは、インターネットや携帯電話など現在の新しいメディア技術の発達や自然体験などの体験活動の減少等の社会構造の変化によるところがあるように思います。
 私は、子どもたちの成長にとって知育、体育とともに道徳心ある情操豊かな人間を養うための徳育も大切であると考えます。よって、本年度は自他の尊重や他者への思いやりの心を養うような、心の豊かさを育む体験活動を通して子どもたちの成長の一助となります。
 そして、ある意識調査では、「あなたの身の回りにあのようになりたいと思う大人がいるか」との問いに、いないと答えた小学6年生が19.8パーセントという結果が出ております。子どもは社会を映し出す鏡です。大人たちが変わらなければなりません。地域の子どもたちは地域で育てていく責任があることを自覚し、子どもたちのお手本、道しるべとなるのです。

次なる人財を育てることを忘れるな!!
 昨年度は多くのメンバーが入会し、会員の約半数が新入会員という状態になりました。先にも述べましたが、青年会議所の活動は20歳から40歳までの期間限定です。会員それぞれ青年会議所活動を行うことができる期間の長短はありますが、入会したからには濃い時間をともに過ごしたいと考えます。それには、私たち既存会員が新入会員のため青年会議所運動の理念や活動の内容を十分理解させ、積極的な活動ができるようにする責任があります。入会した会員に対しては、立案した議案が理事会で審議をとったときの喜び、その企画した事業を成功させる喜びをともに感じて欲しいと思います。
 そして、私たちの組織はその時代ごとの責任世代がリレーのごとくバトンを繋いで続いてきました。活動の内容こそ時代の変遷とともに変わってきているかもしれませんが、根本となる「明るい豊かな社会の実現」という目的は不変ですので、その時代時代を担われた責任世代である先達の声に耳を傾け、今活動をしている私たちの世代だけでなく過去から現在、そして未来へと目を向け、地域でかけがえのない存在となるべく組織の可能性も切り拓いていかなければなりません。役職を担うものは、次なる人財を育てる義務と責任があること忘れずに活動してまいります。

責任と義務を果たせる青年経済人に!!
 私たちの多くは青年経済人の集まりで、その多くは企業の経営者です。地域経済の活性化には経済を草の根で支える中小企業の発展が欠かせません。また、私たちは青年会議所活動を行うためだけに青年会議所に入会をしているわけではなく、青年会議所活動で得たものを会社で活かしてこそ意味があるものになります。
 企業というものは経営者を映しだす鏡です。企業を発展させるためには経営者が変わらなければなりません。私たちがそれぞれの企業内においてかけがえのない存在となるため、本年度は心の豊かさにつながる礼節を重んじる活動を行います。自分の会社に矜持を持つ事は大切ですが、奢ることのないよう社会人としての礼節を徹底して学ぶ必要があります。礼節を失うと心を失います。マナーは心の礎、責任と義務を果たせる青年経済人となります。
 そして、企業の業績を上げることはとても重要ですが、「会社は社会の公器である」とか「三方よし」と言われるように自己の利益のみに関心が収斂するようなことがあってはなりません。利己主義的な経営者、企業となることなく経営者として必要な素養を養い、地域にとってかけがえのない企業、そして企業にとってかけがえのない存在となります。

むすびに
 青年会議所はよく学び舎に例えられ、私たちの真価は卒業後に問われます。これまでも多くの先輩方がご卒業され、この地域でご活躍をされておりますが、今後もこの地域の血となり肉となり骨となり、さらには宝となる人財を一人でも多く輩出することをここにお約束させていただきます
 そして、2015年度には可児青年会議所創立40周年を迎えます。創立以来、各時代時代を責任世代として支えてこられました先輩諸兄の皆さまにあらためて敬意を表させていただきますとともに、関係していただきました地域の皆さま、各種団体の皆さま、行政関係各位に深く感謝申し上げます。可児青年会議所が40周年を迎えそして、とこしえに続くことを確信し、矜持を持ちつつも奢ることなく謙虚な気持ちを忘れずに活動を行っていく所存でございますのでご指導とご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。

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