一般社団法人可児青年会議所


2021年度 理事長所信

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  一般社団法人可児青年会議所 第47代理事長

  渡邉晶哉

 

【はじめに】

新型コロナウイルスによるパンデミックは、我々が住む可児地域においても瞬く間に広がり、国や岐阜県独自の緊急事態宣言の発令に伴い、学校の休校や多くの人が集まる施設の使用制限、飲食店の休業や営業時間の短縮など、甚大な影響を及ぼしました。

可児JCも、その活動に大きな影響を受け、事業の変更や中止をせざるを得ない状況となり、これまでの日常が失われ、先行きの見えない不安、価値観の変容に対応しながらの活動が余儀なくされました。そのような時代だからこそ、JCが、創始より受け継がれてきた理念をもとに、この困難な時代においても、地域が抱える課題の解決に向け、仲間と共に挑戦することで、明るい豊かな可児地域の創造さらには、持続可能な組織の成長へとつなげてまいります。

 

【可(か)能性のある児(こ)の育つまち】

我々の住む可児地域は、魅力ある歴史的資源が豊富で、木曽川左岸の整備や子育て健康プラザmanoといった、公共整備も継続的に実施され魅力ある市やまちとして成長しています。また、外国籍市民数は、毎年増加し県内2位と多く在住し、人口増加の大きな要因となっています。しかし、超高齢化社会に伴い、労働人口の減少は明白で、経済成長にも左右し、ワーク・ライフ・バランスが崩れ更なる少子高齢化社会へと進んでしまうことが考えられます。

日本が高齢社会へと突入してから25年以上が経ちますが、いまだ高齢化率は改善していません。大きな要因としては、医療分野の発展や生活の変化により平均寿命が延びたこと、そして少子化の進行の2つです。その中で少子高齢化への対策の近道としては、より安心して子供を産み、育てることのできる地域にすることではないでしょうか。そしてこの課題に当事者意識を持ち取り組んでいけるのは、子育て世代の我々であり、私たちJCだからこそできることがあります。

そのためには、命の大切さを再認識し、安心して子供を産み育てるための課題を考え、課題の解決にむけて取り組める運動を行っていきます。そこに住まう人々と地域や行政のつながりを深め、自助・共助・公助とのパートナーシップを育むことで、地域社会との絆を深めます。そして地域社会と人々が連携し次代につながる命を育んでいくことのできる、より効果的な運動を展開し、多くの子供たちが生まれ、安心して子供を育める「可(か)能性のある児(こ)の育つまち」を目指し、可児地域全体で取り組んでいきます。

 

【会員拡大と地域社会におけるブランディング】

可茂地区は、可児市と美濃加茂市を中心とした2市7町1村で構成されており、その中に我々可児地域は存在します。その中で可児JCは、48年に亘り運動を展開し、活動を行ってまいりました。近年各LOMにおいては、メンバーの減少が問題視されてきましたが、我々可児JCは、先輩諸氏のご協力、現役メンバーの取り組みによって会員拡大に成功し、その結果新たな人材が芽吹き、実となり多くの花となりました。しかし、持続的に魅力ある組織へと成長し続けていくためには、今後も会員拡大は必要不可欠であります。

会員拡大は、組織側だけの一方通行では成立しません。また持続的な会員拡大を実施していくためにも、単年度で終わる拡大活動ではなく、2年後3年後を見越して、拡大対象者との関係性をしっかりと築いていく必要があります。また、多種多様な人々が存在し、考え方も多様化しているなか、JCの取り組みや、入会することでの魅力をしっかりと伝えていける手法を組織として構築していく必要もあります。

また、同じ地域で活動している、近隣LOMも会員拡大は、同様に最重要課題であり、長い間共にパートナーシップを育んできました。同じ課題をもつ仲間として、互いに高めあえる活動を行うことで、それぞれが魅力ある組織へと成長できると考えます。互いの長所を重ね合わせ、今までにない事業を展開し、JCでしかできない取り組み・学びを明確にし、地域社会におけるブランディングを行うことで、会員拡大の成功にもつなげてまいります。

 

【生きる力を育む青少年育成】

変化の激しい社会の中、グローバル化や情報化が進展することで、多様なものが複雑化し、子供たちの将来への変化を予想することが困難な時代になっています。自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考える。そして判断し行動することで一人ひとりの子供たちが思い描く幸せを実現してほしい。そのような考えから、2020年度から「生きる力」を育むための新たな学習指導要領が改訂され、小中高と随時、学校教育での取り組みが変わってきています。

「生きる力」を育むには、何を学ぶかではなく、何ができるようになるか。そしてどのように学ぶか。同じ物事でも、多面的な視点から新たな気づきや発想力が深まることで、子供たちの人生は豊かになります。

私は、自分の子供に「どうせダメって言われるもん」と言われる機会があり、その時、普段何気なく言っている言葉や態度が子供たちの感性や意欲を普遍的なものにしてしまっていたように感じました。子供たちは、無限の可能性を秘めており、ドキドキわくわくするような体験をすることで、好奇心を掻き立て、感性が磨かれ、新たな気づきをもつことにもつながり、その結果発想力が高まり「生きる力」を育んでいけます。しかし、その中でも、人としての常識をもつことを忘れてはなりません。また、子供たちの感性が磨かれ成長する姿を私たち親も体感することで、親力を高められる運動も展開していきます。

そこで、親ではない我々だからこそできる感性と一般常識の両立した事業を、アクティブ・ラーニングを軸に行い、主体的・対話的で深い学びを得られる機会を創出することで、子供たちの資質や能力・感性を育み豊かにすることができます。さらに、学校教育との連携を深め、学校では体験できないような事業を、私たちが提供することでより効果的に「生きる力」を育める運動を展開していきます。

 

【持続可能な組織へと成長】

我々可児JCは、近年の拡大活動により、多くの人財が増え魅力ある組織へと成長してきました。しかし、平均在籍年数が短くなっている現状もあります。持続可能な組織を確立するためにも、次代を担う人財育成に力を入れていくことが必要です。

人財育成は、体験を通じて学ぶことが一番大切であり効果的です。私もJC活動を送るなかで、初めは組織の魅力が明確に分かりませんでしたが、事業を通じ、自己の成長と仲間との友情を感じることができました。メンバーが多くなった今、入会年数の浅いメンバーが主体的に取り組み成長できる環境を整えることで、次代を担う人財育成を行います。

そこで「LOMアカデミー」事業として、入会年数の浅いメンバーが、多様化する地域課題に対し、事業計画から事業の実施まで、中心となり取り組むことによって、固定概念に捉われることのない事業を創り上げていきます。その中で、組織としての明確な目的と最終的な目標を、実感できる機会を提供し、自らの成長と仲間との友情を育み、地域社会を牽引する人材を輩出します。

また、2015年に持続可能な開発目標(SDGs)が国連サミットで採択され、日本国内においても日々認知されてきております。そこで、可児地域においても、SDGsの取り組みや考え方を広め、行政、民間事業者、地域住民等それぞれのステークホルダー間で、共通言語を持つことができれば、地域社会の抱える課題を共有し、連携することにつながります。そのためには、一人でも多くの人々が17のゴールを意識し、地域社会の課題に対し自分事として捉えることが必要です。そこで、一人ひとりが身近なところから地域社会につながる課題を考え、課題の解決に取り組む事業を行うことで、SDGsという理念及び共通言語を可児地域に浸透させ、持続可能な地域社会の成長につなげます。

 

【多様化に対応した組織運営】

新型コロナウイルスによる我々の活動への影響は、今なお先行きが見えず、今後の活動や運動において対応していかなければならない課題です。またその中で多様な価値観が求められ、新たな運営をせざるを得ない状況にいます。そこで、メンバー及び地域社会から求められている状況を敏感に感じ取り、組織としての制度や事業運営の方法などを改める必要があります。しかし改革といって、古い仕組みを変えていくのではなく、故を温め、見つめ直し、その中で多様化する価値観を受け入れることで、可児JCの伝統を守り、受け継いできた理念を新たな形で発信してまいります。

また、5G通信が始まり今後さらなる情報化社会の発展により、高速かつ超大容量の情報発信を行うことができる現在、我々JCも積極的にそのような手法を取り入れ、より多くの人々に組織の魅力を知ってもらう機会を創り上げていきます。

限られた資源(時間)を無駄にすることなく、多様なアイデアや手法を取り入れていくことで、今までにない組織運営を実施し、持続可能な組織運営を目指していきます。

 

【むすびに】

私は、この可児JCに入会し、7年という歳月が過ぎました。その中で、多くの先輩方や仲間に支えられ、一つひとつの運動に精一杯取り組んでまいりました。LOM・岐阜ブロック協議会・東海地区協議会とそれぞれの中で学ぶ機会も得られました。各事業において、多くの叱咤激励を受け、その中で自分の考え方の小ささを感じました。しかし、仲間と共に取り組み、多くの運動を行ってきた経験は、全て自分にとって無駄ではなかったことです。

会員拡大が進み、可児JCはさらなる成長に向けての転換期を迎えているように感じます。一時の勢いに満足し衰退するか、もしくは、組織としてより成熟し成長していくのか。そのような現状において私は、馴れ合う組織や仲間にはなりたくない。互いに遠慮することなく、高めあっていけるような組織を作りたいと思います。

JCの取り組みには、他の組織、家庭や、仕事では得ることのできない体験が多く存在しています。その機会を得ることのできる土壌は先輩方によってしっかりと、現在まで受け継がれています。この素晴らしい可児JCを可児地域における存在価値を高め、より持続可能な組織へと成長させていく使命が私にはあります。

それには、「挑戦」と「失敗」をすることを恐れず、それぞれの活動の中で仲間との友情を育むことが、一人ひとりの成長につながると信じています。

最後に行政をはじめとする各種団体の方々、先輩方には今後とも、変わらぬご指導とご支援をお願いするとともに、これからの可児JCの挑戦にこれまで以上にご期待して頂けるよう、メンバー一丸となって取り組んでまいります。