2023年度 理事長所信

  

  一般社団法人可児青年会議所 第49代理事長

  安江 輝人

 

【はじめに】

我々、一般社団法人可児青年会議所は本年度48期目を迎えることができました。
これも一重に地域の皆様方のご支援や、歴史を刻んでこられた諸先輩方のご尽力のお陰でございます。
改めまして心より感謝申し上げます。

さて、昨今では新型コロナウイルス禍での混乱、ウクライナ問題や国内での選挙中の蛮行による衝撃的な出来事が同時に起き、国際関係、そして政治的にも経済的にも不安定な時代を我々は生きています。しかしながら、不安に駆られようと我々は、守るべきものを守るために今を生き抜かなればなりません。その際に信じなければいけないものは、急激な時代の変化に負けない不変的価値です。これは、可児青年会議所の運動と活動においても同様です。

我々可児青年会議所には、1975年から様々な時代背景にも負けない行動力がありました。この行動力こそが、諸先輩方から脈々と引き継がれた我々JAYCEEとして信じるべき不変的価値なのです。

行動が地域の問題を見つけ、行動により課題を選定でき、行動によって明るい豊かな社会を実現できると信じています。さらには、行動は現役メンバーの成長を促します。行動を起こせば壁にぶつかることがあるでしょう。しかし、その壁を乗り越えた時に、成長することができるのです。

我々の力の及ばない外的要因に委縮するのではなく、できることを一つずつ行動に移していくことが、日本青年会議所が掲げる明るい豊かな社会の実現に近づくことができるのです。

今年度は、行動力をスローガンに掲げて、一年間精進していく所存です。

 

【メンバー全員による会員拡大】

人は、自らの人生を豊かにしたいと誰もが願います。また大半の青年経済人は、多くの人と出会い、多くを学びたいと願うものです。

青年会議所は、青年経済人の願いを叶えることができる舞台を平等に与えてくれます。もちろん他団体でも、先述した青年経済人の願いを叶えることができるでしょう。しかし我々現役メンバーは、可児青年会議所を選択しました。

我々の入会動機は様々ございますが、共通して言えることは、そこに共感が存在したということです。未来の仲間である拡大対象者からの共感をどうしたら得ることができるかを全員で考え、戦略的に行動することが、私の考える「メンバー全員による会員拡大」の意図でございます。

なぜ会員拡大に取り組むべきなのか。それは、メンバー数の減少によって運動に制限がかけられてしまうことはあってはならないからです。

可児青年会議所の本年度の期首メンバーは36名であり、比較的メンバーの多いLOMではありますが、構成メンバーの年齢分布を考慮すると、このままでは減少の一途をたどることは明白です。会員数の減少は、先述した、我々の力の及ばない外的要因に値しません。我々の努力で解決できる問題です。自らが所属する組織の問題を解決できずして、地域の問題を解決できるでしょうか。

諸先輩方から引き継いだ、この素晴らしき可児青年会議所をさらに持続可能な組織とするため会員拡大に邁進いたします。

 

【地域への帰属意識の強化】

地域の魅力や価値は、生活面から経済面、または歴史面といった幅広い分野の集合体で形成されています。しかし、個人が抱く地域の魅力や価値は、その個人が地域とどのような関係であるかという属性によって異なります。

属性とは例えば、生まれた場所、育った場所、働く場所、過去に子育てをした場所、現在住んでいる場所などが挙げられるでしょう。これらの属性は、個人に地域への帰属意識を与える要因となると同時に、一方では、個人が地域の魅力や価値を限定的に捉えてしまう原因にもなりかねません。

幅広い分野の集合体であるはずの魅力や価値を限定的に捉えてしまうことは、一時的な帰属意識にとどまり、それは持続可能なまちづくりと相反するものと感じられます。まちづくりは人づくりという言葉を耳にしたことがありますが、人づくりとは、地域の方々に日々の生活では気付けなかった魅力や価値を多方面から認識して頂き、永続的な帰属意識をもって頂くことだと考えます。このことは、持続可能なまちづくりに必要不可欠な地域のチカラだと信じています。

我々可児青年会議所は、過去47年間、地域と共に存続してきました。
本年度も地域に感謝し、可児青年会議所だからできる地元密着型のアプローチで、地域の活性化に寄与できるように取り組んで参ります。

 

【笑顔と郷土愛の創造】

青少年育成事業は、二つの言い換えができると思います。

一つ目は、青少年育成事業=子供の笑顔創造事業です。

我々現役メンバーは子育て世代であり、実際に子育てをしているメンバーも多数います。親として最も嬉しいものは、我が子の満面の笑顔です。子育てをする中で、子供の笑顔の源は何なのかを考えました。それは、質感を五感で感じられる65 ような体験が源となっているのではないでしょうか。デジタルツールを使った遊びにより、間接的な体験は容易に得られる時代となりました。情報だけでの間接的な成功体験と実際の質感を感じたうえでの直接的な成功体験の違いを知ることで、ものごとの本質に触れることができ、その体験は子供の好奇心を駆り立てることができると考えます。笑顔から始まった好奇心は、子供の将来の夢や目標の設定に大いに役立つと信じています。

二つ目の言い換えは、青少年育成事業=将来の地域を支える人財育成事業です。将来の地域を支える人財育成とは、子供たちに地元での思い出を提供することだと考えます。子供の頃の思い出が、郷土愛へとつながり、思い出の場所が将来の活躍の場としての選択肢になるからです。

いつの時代においても、地域の子供たちの成長は、重要課題です。子供たちの成長なくして、地域の成長は望めません。子供たちが笑顔でのびのびと成長するためには、家族、地域社会のサポートは必須です。可児青年会議所として、子供たちの成長の機会を全力で創造します。

 

【おわりに】

私はこの可児青年会議所で出会った仲間が好きです。
共に運動、活動をすることで、互いに信頼関係が生まれ、色々なことを相談できる本当の仲間ができました。

現役メンバーの中には、経験が浅く青年会議所の雰囲気に馴染めないメンバーや、仕事が忙しくてなかなか参加できず、所属する意義を見出せていないメンバーがいます。青年会議所は、活躍の場と成長の機会を平等に与えてくれます。我々は、自分の意志で可児青年会議所を選択しました。40歳までという限られた時間を有効に使えるかは、自分次第です。現役メンバーの皆様にもこの限られた時間の中で、将来に亘り誇りに思える仲間をつくって頂くことを強く願っています。

仲間とは、共通言語をもっていることです。共通言語は経験を共有することから生まれます。経験は、挑戦することで得られます。そして、挑戦とは共に汗を流すことです。共に行動しましょう!共に挑戦しましょう!そして、その挑戦を共に称え合いましょう!ただ一緒に行動すればいいのです。そうすることで気持ちの通った仲間が必ずでき、青年経済人として最も魂を込めるべき経済活動にも、仲間たちは力を貸してくれるはずです。

この仲間意識が、可児青年会議所の力の源であり、さらにはこの地域の発展の源であると信じています。現役メンバーの皆様にとってのJC活動の起点となるべく、一年間精一杯走95 り続けます。

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